2019年02月22日

今日も快晴!? 2019年1月



個人的な今年一番の出来事は、10年来の夢だった自宅リフォームが叶ったことです。
真新しい新築の友人宅に遊びに行くたびに羨ましく思い、
(いいな、いいな。でも、うちはまだ住めるし、リフォームが現実的だけど、長男にお嫁さんが来る時だろうなぁ・・・。早くて15年後かな・・・)と諦めていました。
いつが夢が叶ったときのためにと、友人宅訪問を趣味にして、2~30軒くらいのおうちにお邪魔しては(自分なら、ああしたい。こうしたい。)と妄想を膨らませていました。築30年を迎えた我が家は、冬はとにかく寒く、昨年12月に娘が発熱したのを皮切りに、受験生だった長男が1月にインフルエンザにかかり、その後父もインフルエンザを発症し、家族が相次いで体調を崩してゆきました。タイル貼りのお風呂場もとても寒くて、何度追い炊きをしてもすぐに冷めてしまいます。一通り皆が体調を崩した後、「これは、家が寒すぎるのではないだろうか?」というところで家族の意見が一致し、とんとん拍子にリフォームの話が進んだのです。
夢が叶った私は有頂天になり、憧れだったスッキリ片付いたモデルハウスのような家を目指して張り切りました。
何度も事務所まで打ち合わせに通い、名古屋のショールームまでキッチンやカーテンや色々な物を見に行き、インテリアの本を借りこんでは研究に研究を重ねました。
「今まで、お寺の事務スペースと居住空間がごちゃごちゃになっていたから、まずきちんとお寺の事務部屋を作ろう。
事務作業系は全部そちらに集めて、新聞やリサイクルのゴミ、郵便物等、きちんと置き場所を決めて散らかさないように。
玄関に靴を脱ぎ散らからないよう収納を考えて、子どもの物が出しっ放しにならないよう、きちんと子ども部屋を作って置き場所を作ろう。
とにかく、物が少なくて、すっきり片付いていて、明るく暖かい家に!」等々、不満だった所を全て列挙し、それらを解消するように綿密に収納やインテリアの計画を練りました。
お寺の行事が入らない夏場の二ヶ月を使って、いよいよリフォームが終わりました。
全て思い描いていたとおりの理想の空間が完成しました。
ところが、私にとって居心地の良い空間(=すっきり片付いて物が出ていない状態)と、家族にとって居心地の良い空間(=手に届くところに必要な物が全部出ている状態)がかみ合っていなかったのです。
「目立つところに生活感の出る物、インテリアの邪魔をする物は置きたくない」と思うのに、「なぜ今まで出ていた物を同じように出しておいてはいけないのか」と、なかなか理解してもらえません。
「家族みんなが明るく暖かく過ごせる家」を目指していたはずが、「理想の家を保つためには、理解のない家族は邪魔!」くらいに思えて来たのです。
本末転倒も良いところだなぁと思いつつ、こちらも10年来の夢だったので、そこはどうしても譲れません。
そして、完成から三ヶ月後、完成記念の撮影会が行われることになりました。
家は汚れ散らかる一方で、憧れのモデルハウスのようにはなりません。
どうしてうちは片付かないんだ・・・と焦る気持ちで迎えた撮影当日。
東京から来たというカメラマンは、キッチンに入るなり開口一番「あの~、炊飯器とポットのコンセントを抜いてどけて良いですか?」。
ええええ!?・・・そうです。カタログのすっきり片付いたおうちは、家族を邪魔にせずとも、撮影前に物を全てどかして撮影されていたのでした。

  

Posted by 守綱寺 at 20:00Comments(0)今日も快晴!?