今日も快晴!? 2024年3月

守綱寺

2024年03月11日 14:49


守綱寺の住職が父から主人へと代替わりをしてから、母に代わって坊守会(お寺の奥さま達の会)に顔を出す機会が増えました。
子育てをしていたこともあり、20年ほど専業主婦として家にいたので、定期的に色々な会に顔を出すのはドキドキしますが、大義名分をもらい、大手を振って外に出られる貴重な機会なので、しっかり吸収できることは吸収してきたいなと思います。
2月に、第二回坊守一日研修会がありました。
テーマは「共に・・・」、講題は「ふかきみ法(のり)にあいまつる」。講師は真城義麿先生です。
愛媛県の善照寺のご住職で、京都にある大谷中学・高等学校の校長を勤められた真城先生のお話は、分かりやすく面白くて、本当にその通りだなぁと頷くことばかりでした。
先生のお話から、頭に残っている言葉を忘れないように書き留めておきたいと思います。
○人間の知恵は、常に損得勘定。比べ、分け、はかろうとする。評価する。他者と比べ、自分が優位でありたい。人間の知恵は、「悪見」→自分中心にしか働かない。「疑」→素直に受け入れない。慢→比べて優位でありたい。
○欲は、あってもよい。それ自体は悪くない。欲→貪欲(とんよく=濁る)になると良くない。
○念仏の世界は、無碍(むげ)。碍(げ=障り。自分にとって都合が悪い)という考え方から解放される。出会ったこと全てに意味があると思える世界。
○無対=世界の全てのことは地続き。あらゆることは他人事ではない。
○子どもたちにとってストレスは、条件付き承認→「これが出来たら認めてあげる」。
○教育が進んでいるフィンランドでは、義務教育の間は、数字で子どもの能力をはからない。子供たちを数字では評価しない。
○アップル、アマゾン、グーグル、マイクロソフト、FB。これらの企業トップは、こぞって仏教を学んでいる。マーケティングリサーチをする人は、国籍、性別、年代を問わず、人間が欲しがるもの、喜ぶ物は何か。何を嫌がるかを探るとき、人間について徹底的に学ぶ。そのためには、仏教が最も適している。人間のことを知りたかったら仏教を学べというのが日本以外の外国での常識。
○日本では、高度経済成長を生きてきた世代の仏教離れ&宗教離れが進む。経済が、お金が儲かることが最上の価値。しかし、Z世代から見て、彼らはあまり幸せそうに見えない。
○世界的に見て、日本の宗教は羨ましい。各お宅に仏壇(礼拝施設)があり、各家庭ごとの悩みに対応した宗教活動が出来る。等々・・・。
人間について学ぶなら、仏教を学ばなければ・・・と、外国では常識となっているのに、肝心の日本ではどんどん宗教離れが進んでいるのは、本当に残念なことだと思えます。
それでいて、支えが必要な時に怪しげな新興宗教などに頼ってしまうのは、私たち寺に身を置く者の怠慢だなと思えます。
先日、「守綱寺さんに父の葬儀を頼みたい」と、お檀家付き合いのないおうちから連絡を頂きました。
連絡をくれた娘さんは、以前からの友人ではありましたが、お葬儀をきっかけとして、一緒にお念仏の教えを喜んでいける関係が結べたら本当に嬉しいと思えます。


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