2019年12月11日
今日も快晴!? 2019年12月
9月26日放送の「カンブリア宮殿」という番組で、東京の千代田区立麹町中学校という公立の中学校の校長、工藤勇一先生が取り上げられていました。
こちらの中学では、宿題、定期テストは廃止。
クラス担任制の廃止。運動会もクラス対抗を廃止など、これまでの学校生活で「当たり前」だったことを次々に改革し、とても注目を浴びている学校なのだそうです。
麹町中学は「中間・期末テスト」の代わりに「小テスト」を積極的に実施しているのだそうです。
しかも、この「小テスト」は、希望すればほぼ同じ内容の再試験が受けられ、学校の成績には、その2回目の点数が反映されるのだそうです。
さらに、麹町中学には「宿題」もありません。
宿題がない分、生徒は自分の「解らない」をなくすため、勉強を自ら計画を立てるようになるそうです。
小テストの再テストも、希望する生徒が自らの判断で受けるので、生徒の中に「やらされるテスト勉強」ではない「当事者意識」が芽生えるのだそうです。
麹町中では、クラスの固定担任制度も廃止しており、例えば3年生では、8人の先生が学年全体を見る「全員担任」という仕組みになっています。
三者面談では、保護者と生徒が教員を指名できるのです。
普段の生徒の相談も好きな先生を選べるため、教師と生徒の間に多くのコミュニケーションが生まれているそうです。
生徒は、決められた担任とは合わなくても、学年の複数の先生の中なら気の合う教員もいるはずです。
教員側も、学年全員体制で生徒に向き合えば一人で責任に潰されることは無く、各教員の得意も生かせるなど、言われてみれば、「なるほど!その通り!」ということばかりです。
運動会では、子どもたちに「足の悪い子がいるが、その子も一緒に運動会をやるためにどんな競技をやれば良いのか」考えさせます。
すると、「畳の上に何人乗れるか」など、子どもたちが「足が悪くても一緒に楽しめる競技」を考え出します。
服装検査も、服装が乱れた子に気付いたら「どうして乱れているのか」を考えるのだそうです。
検査を、生徒を機械的に管理するためにはやらず、例えば服装や頭髪の乱れなどの行動の変化が出てきたら、「なぜそうするのか」と、より深く生徒の心を知るキッカケにしてゆき、生徒理解を一つずつ積み重ね、「本当の指導」に発展させていくのだそうです。
私にとっても、宿題、定期テスト、担任制度などは全て「当たり前」でした。
それらが「無い」という状況は想像すら出来なかったのですが、考えてみたら、「社会の中で、子どもたちがよりよく生きてゆけるようにする」という一番の目的がはっきりしていれば、そんな制度はいくらでも変えて行けるものです。
「学校の常識」や「これまでの慣習」と言ったものに、いかに自分が縛られているか思い知らされました。自分の子どもたちに「自分の頭でものごとを考えられる人間になれ」と願いながら、自分の方が「常識」に縛られ、自分の頭でものごとを考えていない人間だったのだなぁと反省します。
子どもたちの同級生には、「宿題をやる意味が分からない」と、自分の判断で出すことを止めた子もいます。
その子達は「当たり前」を疑うことが出来て、自分に必要なものを自分で選ぶことが出来る素晴らしい子どもたちなのでしょう。
今の学校制度では「困った子」に見えたとしても、新しい時代を切り開くのに必要な、無くてはならない存在なのでしょう。
Posted by 守綱寺 at 20:00│Comments(0)
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