2021年08月17日
今日も快晴!? 2021年8月

前号で、大阪市の校長先生から市長への提言文を紹介しましたが、今月号では先月載せきれなかった後半を紹介したいと思います。
これほど心打たれる文章なのに、受け取った側の反応は冷ややかだったという話も聞きます。
どうしてここで訴えられている内容が響かないのか、不思議に思えます。
「全国学力調査などせずとも、それぞれの子どもにどのような支援が必要かは、毎日一緒に学習していれば分かる」とも仰っていて、徹底して目の前の子どもたちと向き合い続けて下さったのだろうと思えました。
「子どもたちと一緒に学んだり、遊んだりする時間を楽しみたい。子どもたちに直接かかわる仕事がしたいのだ。
子どもたちに働きかけた結果は、数値による効果検証などではなく、子どもの反応として、直接肌で感じたいのだ。
1点・2点を追い求めるのではなく、子どもたちの5年先、10年先を見据えて、今という時間を共に過ごしたいのだ。
テストの点数というエビデンスはそれほど正しいものなのか。
あらゆるものを数値化して評価することで、人と人との信頼や信用をズタズタにし、温かなつながりを奪っただけではないのか。
間違いなく、教職員、学校は疲弊しているし、教育の質は低下している。誰もそんなことを望んではいないはずだ。
誰もが一生懸命働き、人の役に立って、幸せな人生を送りたいと願っている。その当たり前の願いを育み、自己実現できるよう支援していくのが学校でなければならない。
「競争」ではなく「協働」の社会でなければ、持続可能な社会にはならない。
コロナ禍の今、本当に子どもたちの安心・安全と学びをどのように保障していくかは、難しい問題である。
オンライン学習などICT機器を使った学習も教育の手段としては有効なものであるだろう。
しかし、それが子どもの「いのち」(人権)に光が当たっていなければ、結局は子どもたちをさらに追い詰め、苦しめることになるのではないだろうか。
今回のオンライン授業に関する現場の混乱は、大人の都合による勝手な判断によるものである。
根本的な教育の在り方、いや政治や社会の在り方を見直し、子どもたちの未来に明るい光を見出したいと切に願うものである。
これは、子どもの問題ではなく、まさしく大人の問題であり、政治的権力を持つ立場にある人にはその大きな責任が課せられているのではないだろうか。
令和3(2021)年5月17日 大阪市立木川南小学校 校長 久保 敬」
実際の現場の様子の一例として、娘の通う中学校では5年前に長男が通っていたころから比べても大きな変化がありました。
以前は「T中バッグ」と呼ばれる肩から提げるタイプの鞄だったのが、リュックタイプで黒ベースなら自由に選べるようになり、年中制服を必ず着なければならなかったのが、「クールスクール」「ウォームスクール」などの期間を設け、その期間は体操服で登下校をしてもよいことになりました。
さらにエアコンが全教室に導入されたことと、コロナ渦で冬でも換気をしなければなくなったため、各自で温度調整する必要が出てきたので、「一年中体操服を着て過ごしても良い」ということになりました。
今月からは、靴下の色も「白、紺、黒」が選べるようになりました。
「この校則は本当に子どもに必要だろうか?」と、子どもの視点に立ち、子どもの人権を守ろうとする動きがちゃんと見えるので、嬉しい変化です。
Posted by 守綱寺 at 15:30│Comments(0)
│今日も快晴!?
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